2021年04月01日

JSSPM第65回オンライン例会 2021年4月11日(日)「中南米のピアノ曲に親しむ 第1回・概論:中南米の作曲家のピアノ曲の多様性とその魅力のポイントについて」担当:官川薫

【JSSPM第65回例会(ZOOM)】

‘‘中南米のピアノ曲に親しむ 第1回・概論:中南米の作曲家のピアノ曲の多様性とその魅力のポイントについて’’
担当:官川薫(当会正会員)

スケジュール:
2021年4月11日(日) 
14:00〜15:00:例会+質疑応答
参加料: 無料(JSSPM 会員対象)

広義の中南米(メキシコとカリブ海地域を含む)は33の独立国と約20の非独立地域からなり、約6億5千万の人々が住んでいる。この面積・人口ともに広大な地域の音楽は「ラテン音楽」と一括りにしてしまうにはあまりにも多様であり、その多様性の背景には各国・各地域により異なる先住民、15世紀以降のヨーロッパ人による侵略とその後の移民、16世紀以降のアフリカからの奴隷の流入などの複雑な歴史がある。これらの文化的に異なる人々が中南米では様々な形で混ざり合い、音楽においても、先住民由来のアンデス系音楽、ヨーロッパからの貧しい移民達の間で発展したとされるタンゴ、アフリカ民族音楽のリズムの影響を受けたアフロ・キューバ音楽やアフロ・ブラジル音楽など様々である。

中南米の作曲家によるピアノ作品は、概ね19世紀初め〜後半より各国で現れ始めている。初めはヨーロッパからのピアノの輸入と共に伝わったヨーロッパ音楽の模倣であったが、徐々にロマン派音楽に(上記の様々な背景を持った)自国の民族音楽を混ぜたピアノ曲が現れて発展し、20世紀に入ると政治や社会の変革や、文学・美術などの影響を受けつつ、自国のアイデンディティーを重視する様な近現代のピアノ曲が盛んに作られている。

以上のように中南米の作曲家のピアノ作品の特徴を一言で説明するのは不可能であるが、今回は、これらの豊富な音楽的素材を擁した中南米の作曲家のピアノ曲の聴き所、弾き所のポイントを、いくつかのピアノ曲を具体的に例にとってお話します。また日本から遠く離れ、欧米に比べると入手が困難な中南米のピアノ作品の音源や楽譜などの資料の収集のコツなども説明いたします。

ピアノ曲を作った中南米の作曲家は、私のウェブサイトで紹介している作曲家だけでも18カ国155名にのぼります。マヤやアマゾンの密林のように、どこまでも奥深い中南米ピアノ音楽の世界に足を踏み入れてみませんか。皆様のピアノ曲のレパートリーに新たな世界が加わること確実です!。

お申し込みの会員の方に当日の例会オンラインのための招待リンクをお送りします(ZOOMを予定)。オンライン例会については、会員のみ対象の非公開例会となります。

どうぞ会員の皆様のご参加をお待ちしております!
posted by 学会 at 05:52| Comment(0) | 例会
この記事へのコメント